光線療法
光線療法

光線療法は紫外線の皮膚での免疫反応を抑える作用を用いた治療法です。
一般的に紫外線と聞くと皮膚には有害なイメージですが、研究では紫外線の広い光の波長の中で皮膚の治療に有効な波長があることが判っています。特にUVBという中波長紫外線は治療への有効性が高く、その中で皮膚での発がんリスクを少なくした光線治療器がナローバンドUVBやエキシマライト・レーザーです。
当院では、手や足など体の局所の病変をターゲットにして照射を行うエキシマライトを使用し、アトピー性皮膚炎、掌蹠膿疱症、円形脱毛症、白斑(尋常性白斑)などの慢性皮膚疾患に対して光線療法(紫外線療法)を行っています。
光線療法は、塗り薬や飲み薬の治療で症状が良くならない場合に、補完的な治療として多くの方に選ばれています。
以下の疾患に対しては、光線療法は健康保険の適用対象となります。
照射自体の費用は3割負担の方で1回約1,000円です。
慢性皮膚疾患は再発を繰り返しやすく、長期的な治療が必要な場合が多いです。
「塗り薬や飲み薬だけの治療でなかなか改善しない」、「できるだけステロイド外用薬を減らしたい」、「再発を防ぎたい」という方は、お気軽にご相談ください。
また妊娠や授乳中の方やお子さんも、状態や年齢に合わせて光線療法を受けて頂けます。
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診察・評価
診察で皮膚の状態や治療経過を確認し、光線療法の適応について検討します。
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照射スケジュールの相談
治療初期には週に1〜2回程度のペースで照射を行います(疾患により異なります)。
症状が良くなる兆候が見られるまでは短い間隔で照射を受ける方が効果が出やすいです。
診察当日から照射を受けられます。
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照射実施
照射時間は数秒〜数分と短く、痛みもほとんどありません。
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経過診察
症状の経過を診察し、照射する光線の強さや並行している治療(塗り薬など)を調整していきます。
※効果が現れるまでに数回以上の治療が必要なことが多く、継続的な通院が重要です。
光線療法は比較的安全性の高い治療ですが、以下のような副作用が照射部位に起こることもあります。
当院では、治療開始時は標準的な必要最小限の照射量で照射を開始します。皮膚症状に合わせて、光線療法による副作用を最小限に抑えられるよう照射の強さを段階的に調整します(※副作用の起こりやすさには個人差があります)。
また、皮膚症状に対して光線療法と一緒に塗り薬などの治療も行い、安全に治療が進められるよう取り組んでいます。
詳しくは診察時にご案内いたします。お気軽にご相談ください。